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◎保守的な地域と優秀な営業担当(2/2)

 ロンドンに限らず、イギリスの飲食店では、食品サンプル(料理模型)を目にすることが
ありませんでした。私が見落としただけかもしれませんが、日本と比べたら
圧倒的に少ないことは間違いないはずです。
 飲食店の前には、文字のみで表現されたメニューが置いてあるだけ。
世界的な観光都市であるロンドンですが、国際共通語である英語だから良い、
ということなのでしょうか。
 これまでの習慣だから、という心理的な惰性で、食品サンプルが置かれていないのか、
はたまた、食品サンプルを嫌悪するような文化的背景があるのか、
私には分かりません。
 高級店の場合には、その日の仕入れや予約状況などによってメニューを変えるため、
サンプルとして掲示しにくいことから置かない、という理由があるようです。
 でも日本では、日替わりメニューの実物をラップして展示したりもしますよね。

 さて、前回のコラムで書いた「コンタクトレンズ」よりは、
「保守的な思考」を崩すのは簡単なような気がします。
 お客様にとって、文字だけのメニューよりも食品サンプルがある方が分かりやすいから。
つまり、お客様のニーズが明らかとなったら導入する、という店が増える、
という可能性があるでしょう。

 コンタクトレンズは、B to C商品です(から保守的な思考を変えるのは困難です)が、
食品サンプルは、B to B商品であり、消費者ための商品である。
 この点が大きく異なっている、ということに気付いたのでした。

     (2017年7月作成)