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◎セミナー講師は割に合うのか?(1/3)

私が初めてセミナー講師を経験したのは1996年なので、ちょうど20年前になります。

   セミナー講師は、元が取れるものなのですか?

という質問は、特許事務所の経営者(弁理士)からよく聞かれる質問です。
 しかし、質問者の(隠れた)意図が20年前、10年前、そして最近では、異なっています。
20年前は、

  セミナー講師なんて、元は取れないんだろ? よくやるよ。

という空気を質問者から感じていました。
この頃は、(ピークを過ぎたとはいえ)特許事務所の景気はまだまだ悪くなかったからです。

   本業(特許事務所の業務)をやってた方が儲かるのに、お前も好きだなぁ。

と本音を押し隠して、興味本位で質問してきた、というところでしょうか。

 10年前になると、少し様相が変わってきました。
弁理士試験の合格者が急増し、競争が激しくなってきましたから、
「営業活動」として魅力的に見えるのでしょう。

 結論から言えば、経験的に「特許事務所」としての仕事につながることは滅多にありません。
セミナー出席者と名刺交換をしても、です。
 新たな仕事を得る、という営業活動として、セミナー講師は見た目ほどの効果はないのです。

 蛇足ですが、「仕事欲しい」という気持ちで講師として壇上に立っていたら、
そういう気持ちが滲み出てしまい、セミナーの内容に対する満足度が下がるでしょう。
 セミナー内容の満足度が高くなければ、それは営業的にマイナスであって、プラスにはならない。
そう思うのです。
 両立させるだけの知恵が無いから、セミナー満足度を維持しつつ、
営業活動にプラスとなるようなセミナー内容を(私が)提供できないだけ、
という辛辣なご意見があるかもしれませんけれど。

     (2016年8月作成)