◎論文で防衛できる範囲の広狭

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◎論文で防衛できる範囲の広狭

 他社に特許を取得されないという目的の場合、
論文発表をした内容について特許出願をすべきか?

ということについて、実際の論文発表をされた発明者と議論する機会がありました。

 その発明者は、論文において、応用範囲が広そうな基礎技術を発表していました。
この内容は、他社に特許を取得されるおそれはないですよね?
と、盛んに質問してきます。
 順を追って丁寧に説明していただくと、ある技術において、
分野が全く異なる二種類のカウント方法をつなぐことであることが本質のようでした。

   その「つなぐ」作業は、まだ機械化されずに、
   作業者が「Yes/No」を判断している

という点が気になりました。

   その作業者の判断を機械化するためのソフトウェアを他社が開発して
   特許出願をしたら、その他社が特許を取得する可能性がある

という指摘をしたら、大変驚かれました。

   そんなソフト、力づくで作ればできそうだから、簡単じゃないか
  (特許要件の一つである「進歩性」を満たさないでしょ?)

と考えたのでしょう。

 自分の論文を読んだ人が思いつくことは全て防衛できる、
と考えてしまったようです。
 論文発表をする技術者は、「進歩性」のハードルを高く考えがち。
 特許出願せずに論文発表をして技術流出、という事例が後を絶たないのは、
この辺りに原因があるのでは、と考えさせられました。

   (2015年8月作成)

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