◎抽象的な発明を持ち込まれる場合

Top >  知財実務についての雑感 >  ◎抽象的な発明を持ち込まれる場合

◎抽象的な発明を持ち込まれる場合

 概念のみ、というような抽象的な発明を持ち込まれることが
少しずつ、増えてきたような気がします。

   特許は、発明品そのものではなく、抽象的な概念が本質である

という理解が広がったからなのでしょうか。
 しかし、その理解が極端な方から持ち込まれる発明についての特許出願書類の作成は、
難儀することが少なくありません。

 まず、具体例を発明者から示してもらえないことがある、という点です。

   具体例を示してしまうと、その具体例に私の発明が限定されてしまう

という趣旨のことを、そういう場合に仰います。
 具体例がないということは発明が未完成と言うことですよ、と指摘させて頂くと、
いったんは納得されます。
 しかし、特許出願書類を作成して提示すると、

   XXモータの具体例に限定されないように権利が取れるのか?

といった質問がきます。たとえば

   「XXモータ」以外のYYモータでも使えるかもしれないじゃないか

と指摘(要望)があるのです。

   今回の発明目的からして、小型のXXモータなら収まりますが、
   それより大きいYYモータではどうやって収めるのですか?
   すぐには分かりませんよね。
   小型化する、という目的から外れないようにYYモータを収める
   具体的な案も示してください。
   そうでないと、YYモータまでを権利範囲にはできない
   と私は考えます・・・
 
といったやりとりになります。

   YYモータを収めるやり方は、そっちで考えてよ

と続く場合には、困ってしまうのです。発明未完成なのですから。

 発明概念を広げられるのであれば、広げるということも私の仕事だ、
と理解はしているし、できる限りの行動もします。
 しかし、ご自身の発明範囲を未完成領域にまで広げて欲しい、
と要望されるのは、ちょっと違うのだ、ということ。
 それを理解していただき、「違う」という領域まで踏み込む場合には
私の報酬も異なるのだ、ということも理解いただけるかどうか・・・

   (2015年4月作成)

スポンサードリンク

知財情報をリサーチ(ランキング)

関連エントリー

知財コンサルティング


知財系メルマガ

メールアドレスを入力してください
>>バックナンバー
知財最新ニュース
RSS配信中