◎特許の価格評価(の難しさ)

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◎特許の価格評価(の難しさ)

 この特許は、いったいどのくらいの価格になるんだ?
そういう疑問を投げかけられることがあります。
 しかし、「はい、いくらです」とは答えられません。

 コストアプローチ、インカムアプローチ、マーケットアプローチという代表的な評価方法を
場面によって選択したり、組み合わせて算定する、というのが教科書的な解答です。
ここでは、これらについての言及は避けますが、算定作業には多くの労力が必要です。
したがって、算定だけでも大きなコストが掛かる、ということです。
(他の業界にある「見積もり無料」ということは、まずあり得ません。)

 もうひとつ、持ち主によって価値が異なってくる(であろう)、というお話も紹介します。

 ある特許αを中小企業Y社が取得したとします。その特許αの評価額を一生懸命、算定したとします。
その算定額で、超大手企業Z社が買い取ったとします。
特許は同じαでも、名義がY社からZ社になった途端、評価額は一変(上昇)するはず。
大企業が保有しているから、という信用が付加されるから。

 逆に、どこも買い取ってくれなかったら、評価額よりも下がって取引されることになります。
しかし、誰も買い取ってくれなかったら、維持年金を支払わず消滅する運命となってしまう。
そして、特許が消滅してしまえば、特許αの技術は誰でも使える「評価額=ゼロ」ということ・・・

 特許の価格評価はとても難しいのだ、ということが少しでも伝わったでしょうか。

 こうしたことを考えていくと、
 特許流通フェア、休眠特許ファンドなど、官が主導する「特許の流通」が成功する確率は極めて低い。
特許流通フェアについては、長期間成果を上げていなかったにも関わらず、懲りずに休眠特許ファンドとは・・・
これにつぎ込まれる税金が無駄に思えてなりません。

          (2013年8月作成)

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