◎発明者とその上司との見解相違

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◎発明者とその上司との見解相違

 ある発明者A氏が、とある競技に用いる道具に関する発明をお持ちになり、相談を受けました。
その道具は、時間制限のあるその競技において、かなりの効果を発揮することが一目瞭然でした。
A氏の優れた眼力は、その競技における隠れたネックを見出したことでした。
 A氏との相談の後、知財担当者とともに出願のポイントを打ち合わせました。

 さて、A氏の後に相談に訪れたのが、彼の上司B氏でした。
 B氏の相談内容が済んでから、A氏が持ってきた案件について上司であるB氏に尋ねてみると
意外な見解でした。

   ああ、Aクンの発明だけど、競技人口数や、我が社のシェアを勘案すると、
   いくら画期的な道具だからといって、年間で××個が売れるのが精々です。
   あの競技に関する道具のメーカは、我が社以外に2社くらい。
   マーケットサイズや技術力から、その2社が真似してくる確率は低い。
   私としては出願の必要性は低いと思います。

 単価も利益率も高いその道具に関する発明なら特許出願して防衛すべき、
という発明者や知財担当者とは全く異なる見解でした。
 「費用対効果」というキーワードは、いつでも意識して(重視して)仕事に取り組んでいるつもりでしたが、
マーケットや他社動向までを見据えたB氏の判断には、及びませんでした。

 マーケット情報、他社情報が足りなかったといえば、それまでですが、
「そうした情報が、自分には不足しているかも知れない」と、留まって考えられるかどうか?
 そんなことを考えさせられた経験でした。

     (2013年5月作成)

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