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◎個人発明家の特許の売買

 個人発明家の特許の売買は成立するのか?

個人発明家の方から、

  特許を成立させたが、製品化してくれる会社を紹介してくれ

という依頼が、直接または間接的に舞い込むことがあります。

 結論としては、売買成立の可能性は極めて低いのです。
理由は、以下の通り。

  1)知財の仲介業者は、数少ない。
    
  2)成立した特許のニーズが読めない。
    (これを実現したら売れそうなのか、が疑問
     個人発明家の言い分は当然あてにならない)

  3)個人発明家の特許は、たいてい回避可能な技術。
    したがって、メーカとして魅力がある確率は極めて低い

 他人に実現してもらってライセンス料を頂きたい、
という考えの個人発明家が少なくないということは承知しています。
 しかし、

   特許は、本来、自分で事業をするための制度

であり、他人に実現してもらってライセンス料を頂く
という成功事例は、2)、3)のレベルが極めて高くなければ無理なのです。

 なお、知財の仲介業務を行う会社に顧問として在籍した5年の経験で、
個人発明家の案件について仲介者として成功した事例は全くありませんでした。

 以上、参考となれば幸いです。

        (2012年1月作成)