試験勉強がある程度進んでくると、既に知っていることばかり、
という内容の講義や解説を聞かなければならない場面が増えてくるでしょう。
たとえば、自分が既にマスターした問題の類問が出題された答案練習の後の、講師による解説です。
そういう場面では、「時間の無駄だなあ」と思うことでしょう。
しかし大抵の場合、その場から出ていくこともできない。
そんなとき、皆さんはどうするでしょう?
a)耳を塞いで他のことをする
b)講師が自分の知識と違ったことを言わないかチェックする
いずれかの方が多いと思います。
さて、b)の中で、「講師が間違っている」というような発言を耳にすると、
猛烈に抗議してくる方がいらっしゃる。
質問と称して、講師をやりこめるように、自分の知識を披露する・・・
「猛烈な抗議」をするかしないかはともかく、
その講師を心の中で強く非難したり、軽蔑したりする場合も、似たようなものです。
講師をしていた経験から言わせていただくと、
こういう方の合格は、たいてい早くない。 合格できない(できずにあきらめる)場合も多い。
なぜなのか、については、皆さんご自身で考えてみてください。
ちなみに、なぜ、こんなコラムを書くことを思いついたのか、というと、
ある団体から依頼された勉強会の講師をした際、
質問と称して、講師をやりこめるように、自分の知識を披露する・・・
という場面に出くわし、弁理士試験の講師をしていた頃を思い出したからです。
質問者がその勉強会のリーダー的存在だったことを知り、がっかりしました。
(2011年3月作成)