論文試験の勉強をしている方に、その方の答案を見せていただいて
必ずと言って良いほど出るアドバイスは、
こういう問題文を口頭で聞いてきた人がいたとして、
口頭ならどうやって説明するの?
と聞き返してみることです。
たとえば「発明の進歩性について説明せよ。」という出題であれば、
発明の新規性については理解しているのですよね、
でしたら、進歩性とはこういうことです・・・
と説明することでしょう(これは簡単すぎましたかね)。
さて、「商標法の保護対象について説明せよ」という出題であれば、
「商標法の保護対象って(特許法の発明とはちょっと違うみたいだけど)、
何を(どんな無体財産を)保護しているの?」
というように、口頭で言い直してみるのです。
そうすると、
商標法は、形式的に商標を登録にて保護するのだけれど、
本当に保護したいのは、商標そのものではなくて
「業務上の信用」なんですよ。
もう少し詳しく説明しますね。・・・
というように答えるのが的確でしょう。
この的確さこそが『題意把握』です。
そんなことを聞きたいんじゃない!
と思われてしまうような説明を長々されたら、弁理士失格(=試験不合格)です。
というわけで、
論文試験の準備は、日常業務に直結している勉強である、
(試験合格と資格取得とを切り離して考えないで欲しい)
と常々思うのです。
(2008年10月作成)