◎不老不死の薬

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◎不老不死の薬

父上、母上、大学四年生の春から十四年、
私の研究してきた不老不死の薬が完成しました。
この間、ほとんど正月も帰らず、済みませんでした。


この薬については、私の名義で特許出願もしており、もうすぐ特許にもなる予定です。
先日、特許査定という通知が来たので、登録料の支払いを済ませたばかりですので。


しかし、私は、この薬の効果検証段階に罪を犯しました。
「この開発レベルで試したらたぶん死んでしまうだろうな。」と思いつつ、
効果検証のために投与した人が少なくとも七人が亡くなっています。
私が逮捕されるのは時間の問題です。
 

不老不死の薬の開発という名誉は、未必の故意による殺人という罪で吹き飛ぶことでしょう。
ただし、特許が無効となることはありません。
発明そのものが公序良俗違反ではないので、特許を無効とする理由にはならないからです。


本日、特許の名義を父に変更するための譲渡書を作成して、
そちら宛の封書として投函しましたので、
必要箇所に捺印し、同封した封筒に入れて投函してください。


逮捕される前に、自分を後始末します。
先立つ不幸をお許しください。

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