◎依頼人という名の破壊者(3)

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◎依頼人という名の破壊者(3)

Z弁理士は、A社の社長に電話をかけた。
「B店が有名になりつつあるとのことですので、
商標法4条1項10号か15号で拒絶される可能性があります。
したがって、出願することはお勧めできません。」


「拒絶される可能性がある、ということは登録される可能性もある、ということだろ?」
社長はZ弁理士の痛いところを突いてきた。


「インターネットで調べてみたが、B店はひとつの商標も持っていないんだ。
だから、我々が取得してしまって、B店の営業区域を奪いたいんだ。」


「いや、しかしですね。B店の営業にマイナスを与える意図のある出願ですから・・・」


「何を言ってるんだ! あんたらは、俺の味方のはずだろう?」


「いえ、不正競争行為の片棒を担ぐわけにはいきませんので・・・」


「なんだとぉ? お前たちは俺が儲かるように出願とかの仕事をすればいいんだ!
不正競争とやらにならないように、登録できるように考えるのが仕事だろうが!」

とんでもないことになってきた、とZ弁理士は背筋が寒くなった。
どうすればいいんだろう・・・

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