自分との闘い(勉強編その2)
「弁理士試験に正しい理解は要求されていない。
正しい答えが出せるようになることが求められているのだ。」
という講師は少なくありませんでした。
そして、その言葉に踊らされ、失敗しました。
自分を見失ったことによる後悔と反省により、自分のスタイルを大きく変えました。
私の受験時代を知る仲間や先生、先輩は、たいてい、
「あいつは、言うことを聞かない頑固な奴だった」
と評すると思います。
実は、頑固な奴、という評判になることを恐れる自分と闘いました。
先生や先輩が教えてくれなくなるかもしれない、ということが怖かったからです。
しかし、「頑固な奴」と評されると腹も立ちましたが、
納得のいかない暗記をして後悔するのはもう止めようと決めたのです。
自分としては、「頑固さを曲げない」という信念を持っていたのではなく、
「自分を見失わないため、自分が納得する説明を受けたい。それが自分の選択した道だ。」
という信念を固めました。
時間は掛かりましたが、決めてからはあまり迷いませんでした。
勉強への意欲も高まりました。
納得し、理解を深めることで自信が付き始めました。
自分を納得させることができない講師は本当に理解をしているのではない、と割り切り、
納得のいく説明をしてくれる講師を捜しました。
「弁理士試験に正しい理解は要求されていない。」
などと言い切る講師は、合格はしたけれど他人に教える能力がないのだ、
ということに気づくべきだったのかもしれません。
そのことができれば、もっと早く割り切ることができたかもしれません。
しかし、それに気付けたところで、割り切りができるかできないか、
が自分との闘いになっていたことでしょう。