◎大学における知財教育 第九回

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◎大学における知財教育 第九回

(3)地方自治体と大学

財政事情の良くない地方自治体は、大学の研究成果を地域産業にフィードバックしてくれること、
それによって将来の地方税を確保することを大きく期待しているようです。
そうした期待感を実感するのは、支援センターへの支援要請が地方自治体からである場合、
必ずといって良いほど地元の大学との関係が項目として挙げられるからです。

しかし、地方自治体を仲人とした大学と地方中小企業とのお見合いイベント
(大学シーズと中小企業ニーズとのマッチングを狙いとするフェアなど)は、
あまりうまく行っていないようです。

中小企業が明日の飯の種を求めているが、大学に明日すぐに役立つシーズはあまりないからです。

一方、支援センターによる支援の成功事例として取り上げられる「島根県プロジェクト」(*2)は、
いろいろな自治体において地域活性化のモデルになっているとのことです。

島根県が主導したプロジェクトでしたが、舞台は島根大学となりました。
島根大学にセミナー会場を提供していただくとともに、セミナー参加者は県民一般でした。

したがって大学生に限らず、地元企業の方々や主婦の皆様にもご参加いただいていました。

そしてこのセミナーがきっかけとなり、弁理士ゼロ県であった島根に
3つの特許事務所が開設されました。

開設せざるを得ないほど案件や相談があったと言い換えても良いのでしょう。

相談や案件の多くは、地元の中小企業からであった、ともお聞きしています。

地方自治体が大学と組み、地元の中小企業の知財リテラシーを高め、活性化に寄与した、
というのが「島根プロジェクト」の成果であった、とも言えるのではないでしょうか。

知財教育は、弁理士にとっての地道な営業活動でもあるのです。

なお、地方公共団体などからの支援センターへの要請が増えており、
大学支援を中心とした第二事業部と中小企業の支援を中心とした第三事業部とは、
本年は運営委員の人数が逆転しました。

時代はどんどん変化しています。

(*2)→2004年11月パテント誌38?39ページ「島根県における知的財産の取り組み」

→第十回へ

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